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proud じゃぱねせ

proud じゃぱねせ

なぜ旦那が黒人なのか? その1

私のだんなはアメリカ黒人だ。
アメリカの黒人、、
彼らにはポリティカリー・コレクト、インコレクト
(政治的、社会的に使われるべき、または使われるに相応しくない)を合わせて、数々の呼び名がある。
ニグロ、カラード、アフリカン・アメリカン(アフロ・アメリカン)、ブラック
そして、蔑称の代表である、ニX―(niggXX)
(ど、どうしても書けない、、)
それぞれに違う時代背景、意味(ニュアンス)、
呼ばれる側の思い入れやプライド、を持っている。
(細かい説明はまた今度、何せ長くなるから、、、)
のんきはよく、「俺はアフリカン・アメリカンなんかじゃない、ブラックだ。」
と言っている。

日本でごく普通に教育を受け、日本でごく普通に生活していた私が、
なぜ今ブラックと結婚してアメリカに住んでいるのか、、、
それは、
私が今までに経験が無いほど深い興味を持ち、
どうしようもなく惹かれ続け、
今なお愛して止まない、一人の黒人男のせいである。

彼の名はマルコムX。
(彼の事はまた別に纏めようと思う。できるだけ要約して、((できるかなぁ??))
なんたって止まらなくなってしまうから、、
今回はマルコムがメインじゃないし、、)

初めて彼の名前を聞いたのは、当時のご時世が再び彼の名前を表舞台に引っ張り出し始めた頃、
書店の店頭に積まれた、黒字に大きくXと銀色で書かれた本を見た時だった。
(っといってもそれは新宿あたりでの事で、
とっても田舎な私の地元の本屋で、当時その本を見る事はなかった。)
それは、「ルーツ」の作者で、日本でも割と知られた作家、
アレックス・ヘイリーによる、マルコムXの自伝だった。
その後間もなくその本を原作としてにスパイク・リーが監督した、
その名も「マルコムX」という映画が公開された。
(これも全国一斉ロードショーなんかではなく、
新宿の外れの小さくてばばっちい映画館で、一日に2回ほど上映されていた。)

この人誰?っと思った。
自伝って言うくらいだから、なんかした人なんだろうけど、
聞いた事も無い、そんなヘンテコな名前。
それに、そんな名前一度聞いたら忘れない。

変に興味をそそられて、取りあえず買って読んでみた。
驚いたのと同時に無性に腹が立った。
読みながら何度も泣いた。

上にも書いたように、私は日本でごく普通に教育を受けた。
(この際、私が高校で終始日本史を選択し、世界史に露ほどの興味も示さず、
全然関係無い美術関係の大学に進学してしまった事は棚の上にあげさせてもらうけど、、)
マーチン・ルーサー・キングJRぐらいは私だっては知っている。
たくさんの人が、学校の英語の授業で学んだはずだ、
(ニューホライズンだったっけ?)
彼が何をした人で、どういう死に方をしたのか。。

アメリカで、公民権運動といえば常に彼と比べられていたマルコムXの存在を、
あれだけ日本でも知られているMLKの存在とは対照的に、
私は聞いた事がなかった。
こんな血生臭いアメリカの、アメリカの黒人の歴史も初めて知った。
(聞いてないよぉーとはまさにこの事である。古かった?)

それから私はマルコムX、黒人、アメリカ黒人と名の付く本を可能な限り読み漁った。
私の所持金のほとんどはそんな本代に消えていった。
(高いんだ、こういう本、文庫になってないし、、)
一冊読み終わると、その本の後ろの関連書籍を調べて、また本屋に戻り、
そこに売っていなければ注文し、それでも手に入らない時は、
直接出版社に電話して送ってもらった。(A型なのよ、私)
寝ても覚めてもその事ばかり考えてた。

友達は、当時の事を口を揃えてこう言う。
「あの頃のあんたは口を開くとその事ばっかりで、大概、頭でもおかしくなったんだと思った。」
(ただでさえ少ない友達を私はこの時、何人なくしたんだろう。。。)

そこで考えた。
ここは一つアメリカの黒人に話を聞いてみようじゃないか。
あんな陰の部分をしょいながら、彼ら逞しく生きてて、、
なんとなく黒くて恐いけど、
(これって、きっと日本で普通に教育を受けて、普通にテレビを見ている日本人の、
典型的で代表的な黒人に対する感想だと思う。
だってその当時、私もその一人だった訳だし、、、)
でも、デンゼル・ワシントンなんて超格好いいし、、
違う意味でも断然、興味津々だよ、ってな感じ。
でも私の周りにはアメリカ黒人はおろか、
アメリカ人と付き合いのある人間さえいなかった。(田舎だもの、、)

そんな折、当時の友達と、ハワイに遊びに行こうという事になった。
「きっとハワイに行けば、いるんじゃん、黒人さん。」
なんて、大きく期待に胸を膨らませた。


なぜ旦那が黒人なのか? その2に続く


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